スマートフォンはいまや幅広い世代に定着しており、それに伴ってSNSのユーザーも増加しています。今後のWebマーケティングにおいてSNSを活用した施策の重要性が増していくことは間違いありません。
ただし、SNSは種類も多く、メインユーザー層や特徴、機能もさまざまであるため、自社の訴求したい製品・サービスやメインターゲットに合わせて運用方針を決めることが重要です。
本記事では、SNSマーケティングの基礎知識や実施するメリットとデメリット、主要SNSの特徴を解説した上で、主な手法や成功させるためのポイント、おすすめのツールや活用事例などについて紹介します。これからSNSマーケティングを実施したい人はぜひ、本記事の内容を参考にしてください。
目次
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を活用して「売れるしくみ」を作るマーケティング活動の総称です。SMM(ソーシャルメディアマーケティング)と呼ばれることもあります。
具体的には、製品・サービスの認知度アップや販促を目的としたSNSアカウント運用や広告出稿、インフルエンサーによるPRなどがSNSマーケティングに含まれます。
SNSアカウント運用とは、企業が自社のSNSアカウントを開設してユーザーにアプローチする手法です。SNSの各機能を使ってユーザーとコミュニケーションを図ったり、販促キャンペーンを開催したりすることができます。また、SNS上に広告を出稿することも可能です。SNSの種類によってはインフルエンサーと提携したPRも効果があります。
SNSマーケティングが注目される理由
企業におけるSNSマーケティングが注目される主な理由は次の3つです。
・SNSが広く普及されている
・SNSを通じて情報収集をする人が増えている
・SNS経由での購買活動も行われている
それぞれについて以下で解説します。
SNSが広く普及されている
企業によるSNSマーケティングが注目されている理由として、まず、SNSが広く普及されていることが挙げられます。
総務省情報通信政策研究所が2022年8月に公表した「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>」によると、10~60代のSNS利用率は2012年の約20%から、毎年右肩上がりで増加しています。また、2022年時点では10~60代の90%以上が何らかのSNSを利用していることがわかりました。
SNSは種類によって、利用率には年齢層の違いがみられます。最も幅広い層に利用されておりユーザー数が多いのはLINEやYouTube、X(旧Twitter)ですが、TikTokなど10代の過半数が利用しているSNSもあります。
SNSを通じて情報収集をする人が増えている
SNSを通じて情報収集をする人が増えていることも、企業によるSNSマーケティングが注目されている理由です。
Glossom株式会社が実施した「スマートフォンの情報収集に関する定点調査2022」によると、2022年時点でのSNSの利用時間は75.8分とあり、検索エンジンの利用時間64.6分を超やや上回っています。
また、ICU総研による「2022年度SNS利用動向に関する調査」によれば、SNSを利用する理由として最も多いのは「仕事や趣味などの情報収集」となっています。 これらのデータより、検索エンジンよりSNSを利用するユーザーは増加傾向にあり、かつSNSでは情報収集を行っていることが分かります。
SNS経由での購買活動も行われている
SNS経由での購買に至るユーザーがいることも、企業によるSNSマーケティングが注目される理由です。
マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが2019年に実施した「SNSの利用実態に関する調査」によれば、InstagramやFacebook、LINEやX(旧Twitter)のSNSのタイムラインに表示される商品・サービスを目にしたことから興味を持ったことがあると回答したユーザーは20~30%に上ります。特に、InstagramやLINE、X(旧Twitter)では、購入まで至った経験があるユーザーが半数近くいました。また、SNSで得た情報の内容には、他ユーザーの口コミや企業による情報発信、キャンペーンなどがありました。
企業がSNSマーケティングを実施するメリット
企業がSNSマーケティングを実施する主なメリットは次の6つです。
・顧客との関係を築ける
・売上の増加に繋がる
・コストを抑えられる
・ブランディングに効果的
・潜在層へのアプローチにも有効
・優秀な人材を確保しやすくなる
それぞれについて、以下で解説します。
顧客との関係を築ける
企業がSNSアカウントを運用すれば、それを通じてターゲットとなるユーザーや顧客と直接、双方向のコミュニケーションを取ることが可能です。コミュニケーションによって顧客との間に信頼関係を築くことがファンの獲得につながります。
また、ユーザーに対する積極的なアプローチの方法としては、SNSの投稿を検索し、自社について触れた内容の投稿に「いいね」や返信をつけたり、リツイートやシェアをしたりすると良いでしょう。自分の投稿に企業がアクションを起こしてくれたことに喜び、さらに拡散してもらえる可能性もあります。また、フォローとリツイート・シェアを条件とする懸賞キャンペーンなども、自社アカウントのフォロワーを獲得しやすい方法です。
売上の増加に繋がる
売上の増加に繋がる点も、SNSマーケティングのメリットです。SNSでの発信で製品・サービスの認知度が上がり、興味を持ってくれたユーザーが問い合わせや購入に至る場合があります。また、Instagramのようにショップ機能を持つSNSもあれば、LINEのように店舗が直接クーポンなどを配布できるSNSもあるため、購買行動に繋がる機能を有効活用するのも良いでしょう。
SNSの特徴のひとつに「バズる」という現象があります。ある投稿が突然、多くの人の注目を浴びてスピーディーかつ広範囲に拡散されることにより、トレンドを作り出す現象です。自社製品の情報がバズれば、大幅な売上アップや新規顧客獲得もあり得ます。
コストを抑えられる
コストを抑えながら営業活動ができ、場合によっては非常に高い効果を得られることも、企業がSNSマーケティングを行うメリットです。SNSアカウントは無料で開設・運営することができます。SNSアカウントを開設して担当者を決めれば、日々の情報発信によって製品・サービスの認知度向上や販促を図れるため、広告費削減につながります。
また、ユーザーの興味を引き付けることさえできれば、ユーザーが自発的に情報を拡散してくれるため、コストをかけずに大きなPR効果を得られることも、SNSマーケティングならではのメリットです。場合によっては広告よりもスピーディーかつ広範囲に製品・サービスの価値や魅力を訴求でき、売上が急上昇するケースもあります。
ブランディングに効果的
SNSマーケティングは企業や製品・サービスのブランディングにも効果的です。ブランディングとは、ブランドイメージの確立および認知拡大を目的とした取り組みを指します。SNSを戦略的に運用することで、自社のブランドイメージをターゲットユーザーに広く認識してもらうことが可能です。
なお、SNSでは一方的な宣伝・PRよりも、担当者の人間味を感じさせる投稿のほうが好意的に受け取ってもらえるという傾向があります。メインターゲットの属性に合ったキャラクターや文体を設定することによってフォロワーを増やしていくこともブランディングの実現につながります。
潜在層へのアプローチにも有効
企業がSNSで情報発信することは、潜在層へのアプローチとしても効果を発揮する可能性があります。潜在層とは、自社の製品・サービスに興味を持つ可能性がありながら、これまでは自社の広告が届いていなかった層です。
たとえば、最近は若年層を中心にテレビを観ない人が増えており、テレビコマーシャルにいくら注力しても、そういった人の目に触れる機会はありません。SNSで情報発信することによって新たな層の認知や関心を獲得することができれば、見込み客のナーチャリングや顧客獲得につなげていくことができます。
優秀な人材を確保しやすくなる
企業がSNSマーケティングを実施してブランディングに成功すれば、求人活動でも役立ちます。すでに知名度が高い有名企業でなくても、SNSを活用したブランディングに成功すれば、応募者が増加することが期待できるでしょう。
応募数が増えれば優秀な人材と出会えるチャンスもそれだけ増えます。また、ブランディングによって社風や企業の価値観も広く認知されるため、自社に合った人材に求人への応募を促すことにつながります。
一般的に、人材を採用するための費用は100万円以上といわれています。SNSマーケティングにより企業ブランディングに成功すれば、それだけの費用を節約できることになります。
企業がSNSマーケティングを実施するデメリット
企業がSNSマーケティングをする上での主なデメリットや注意点は次の3つです。
・炎上のリスクがある
・知見のある担当者が必要
・既存の業務を圧迫する恐れがある
それぞれについて以下で解説します。
炎上のリスクがある
企業がSNSの自社アカウントで情報発信する際は、その内容に十分な注意を払う必要があります。
情報が拡散されるスピードが速いことがSNSの特徴です。良い評判や好意的なコメントが拡散されてバズる可能性がある一方で、悪い評判や批判的なコメントもあっという間に広まってしまう点に注意しなければなりません。万が一、企業アカウントで不適切な内容の投稿をしてしまった場合に多くの人の反感を買うことになり、それが炎上につながるリスクがあります。
ただし、企業がSNSアカウントを開設していない場合であっても、SNS上で炎上するリスクを避けられるわけではありません。従業員のアカウントでの発言や一般ユーザーによる誹謗中傷などがきっかけとなって予想外の炎上を招くリスクは常にあります。
知見のある担当者が必要
上で述べた炎上リスクを回避する意味でも、ネットリテラシーに高い知見を持つ人物を担当者として選出し、細心の注意をもって企業アカウントの運営に当たらせることが、SNSマーケティングにおいては必須となります。また、SNSの種類によってユーザーの年齢層や性別、特性も異なるため、それぞれに適した運用を任せられる人物を担当者に選ぶ必要があります。
上記のような担当者を社内から選出するのは、そう容易ではありません。さらに、担当者ひとりにSNSアカウントの運用を丸投げするのではなく、適切な運用が行われているかどうかのチェックや万が一、炎上した場合にすぐ適切な対応ができる体制を用意しておくことも重要です。
既存の業務を圧迫する恐れがある
SNSアカウント運用を他の業務との兼任で検討する企業は少なくありません。しかし、SNSマーケティングでは継続的にやるべきことが非常に多くあります。無理に既存の業務と合わせてSNSアカウント運用を行うと、既存の業務に十分な時間や労力を割けなくなってくるおそれがあります。
かといって、既存の業務を優先し、SNSアカウント運用は片手間にこなせるかといえば、決してそうではありません。SNSで情報発信する内容の吟味だけでなく、他のユーザーの投稿内容をチェックし、必要に応じてリプライやいいねをしたり、炎上リスクのある投稿に適切な対応をしたりと、常に気が抜けないのがSNSアカウント運用です。そのため、念入りに取り組む姿勢で臨む必要があります。
主要なSNSの特徴
ここでは、主要SNS7つの特徴として、ユーザーの年齢層や男女比、固有の性質や機能、SNSマーケティングを実施する上での基本的な戦略方針などについて紹介します。
X(旧Twitter)
SNSの中で最も拡散性が高く、リアルタイム性と匿名性が強いことがX(旧Twitter)の特徴です。X(旧Twitter)では140文字以内の文章や画像、動画などを投稿できます。メインユーザー層は10~20代の若年層となっています。
X(旧Twitter)公式が公表している内容によれば、日本のユーザー数は2017年10月末で4500万人超です(※1)。現在はさらに増加しているとみられます。また、総務省の調査(※2)によれば、2021年度時点で10~60代の46.2%がX(旧Twitter)を利用していることがわかります。さらに細かいユーザー年齢層の内訳は10代が67.4%、20代が78.6%、30代が57.9%、40代が44.8%、50代が34.3%、60代が14.1%です。
X(旧Twitter)は匿名性が高いだけにユーザーの本音を探りやすい反面、炎上しやすい点に注意する必要があります。また、リツイートによる懸賞など、ユーザーが気軽に参加してくれるキャンペーンを実施しやすいこともX(旧Twitter)の特徴です。
※1 X(旧Twitter) Japan
※2「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>」令和4年8月 総務省情報通信政策研究所 P12
Facebookは世界最大のSNSといわれており、月間アクティブユーザーは全世界で29億1,000万人(※1)、国内で約2600万人(※2)です。実名制であるため炎上しにくいことと、国内では30~40代のビジネスユーザーが多い点が、Facebookの特徴といえます。
また、総務省の調査(※3)によると、10~60代の32.65%がFacebookを利用しています。Facebookユーザーの年齢層の内訳は10代が13.5%、20代が35.3%、30代が45.71%、40代が41.4%、50代が31.0%、60代が19.9%です。
グローバル展開している企業や30~40代ビジネスマンを中心に訴求したい企業はFacebookをマーケティングに活用すると良いでしょう。
※1 Biggest social media platforms 2022 | Statista
※2 フェイスブック ジャパン長谷川代表が語る「退任の真意」–独占ロングインタビュー – CNET Japan
※3 「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>」令和4年8月 総務省情報通信政策研究所 P12
Instagramは写真や動画を投稿できるSNSです。通常のタイムライン上での投稿以外に、24時間限定公開できる「ストーリーズ」、スマホ全面表示・最長90秒間の動画を投稿できる「リール」、ライブ配信などユニークな機能も使えます。
Instagramのアクティブアユーザー数は3300万超(※1)です。また、総務省の調査(※2)によれば、10~60代の48.5%がInstagramを利用しています。年齢層の内訳は10代が72.3%、20代が78.6%、30代が57.1%、40代が50.3%、50代が38.7%、60代が13.4%です。男女別では男性42.3%・女性が54.8%と、若い女性だけでなく幅広い層に利用されていることがわかります。
Instagramはビジュアル性が高いため、ファッションやグルメ、リビングなど嗜好性の高いジャンルを訴求する施策に適しています。
※1 Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破 | Meta
※2 「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>」令和4年8月 総務省情報通信政策研究所 P12
TikTok
TikTokはスマートフォン向けに短い動画を投稿できるSNSで、10~20代がメインユーザーとなっています。動画が繰り返し再生される「ループ式」であること、フォローをしていないアカウントの動画も「おすすめ」のタイムラインに取り上げられることがTikTokの特徴です。
TikTokの国内月間アクティブユーザー数は約950万人(※1)です。また、総務省の調査(※2)によると、10~60代の25.1%がTikTokを利用しています。年齢層の内訳は10代が62.4%、20代が46.5%、30代が23.5%、40代が18.8%、50代が15.20%、60代が8.7%です。
主に10~20代をターゲットとして訴求したい場合はTikTokでマーケティングを実施すると良いでしょう。
※1 TikTokはコミュニケーションプラットフォームとして2019年の日本でどう進化するか:TikTok Ads、クリエイター育成プログラムなど(1/2 ページ) – ITmedia マーケティング
※2 「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>」令和4年8月 総務省情報通信政策研究所 P12
LINE
LINEはユーザーと直接、1対1のやりとりができるSNSです。SNSをほとんど利用しない人でも、LINEだけは家族や知人との連絡ツールとして利用している場合が多く、幅広い層にユーザーがいることが特徴といえます。
LINEによれば(※1)、国内の月間アクティブユーザー数は9,300万人超です。また、総務省の調査(※2)によれば、10~60代の92.5%がLINEを利用しています。年齢層の内訳は10代が92.2%、20代が98.1%、30代が96.0%、40代が96.6%、50代が90.2%、60代が82.6%です。
LINEでは、実店舗ごとに公式アカウントを開設し、友達登録してくれたユーザーに情報やキャンペーンを発信するといった訴求ができます。
※1 LINEのユーザーはどんな人? – LINEキャンパス
※2 「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>」令和4年8月 総務省情報通信政策研究所 P12
YouTube
YouTubeは、数十秒から数時間までのバラエティーに富んだ動画を投稿できるSNSです。個人ユーザーにくわえて企業アカウントも多く、幅広い年齢層に利用されています。
Googleの発表によれば(※1)、国内のYouTube月間アクティブユーザー数は7,000万人超です。また、総務省の調査(※2)によれば、10~60代の87.9%がYouTubeを利用しています。年齢層の内訳は10代が97.2%、20代が97.7%、30代が96.8%、40代が93.2%、50代が82.5%、60代が67.0%です。
YouTubeをマーケティングに活用するには、自社アカウントを開設して製品・サービスPR動画を公開したり、広告を出稿したりといった方法があります。また、人気ユーチューバーとコラボして自社の製品・サービスを宣伝してもらうのもおすすめです。
※1 YouTube が人気な理由とは – Think with Google
※2 「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>」令和4年8月 総務省情報通信政策研究所 P12
Pinterestは画像を投稿したり、インターネット上にある画像を収集してピン留め(自分のアカウントに保存)したりして、他ユーザーと共有するSNSです。テキストでのコミュニケーション機能は限られているものの、企業ブランディングや販売促進に活用できます。
Pinterestによれば(※1)、ユーザー数は世界で4億5000万人以上、国内で870万人です。日本におけるユーザー数は2020年に前年比の1.6倍まで急成長を遂げており、特に10代以下や30~40代、男性のユーザー数増加が目立ちます。
2020年からビジネスアカウントが動画を投稿できるようになったことや、広告を掲載できるようになったことで、ここ数年は企業アカウントの開設が増加しています。
※1 コロナ禍に「Pinterest」が急成長した理由–前年比で利用者1.6倍、料理レシピ探しにも – CNET Japan
SNSマーケティングの主な手法
SNSマーケティングの主な手法としては次の5つがあります。
それぞれの手法について以下で解説します。
SNSアカウント運用
企業のSNS公式アカウントを開設して、自社や製品・サービスに関する情報を発信するといったマーケティング方法です。SNSアカウント運用では、SNSユーザーと双方向のコミュニケーションを行うことによって信頼関係を作り上げ、新たな顧客獲得や売上につなげていきます。
SNS上でファンを獲得するためには、企業⇔消費者という関係性でコミュニケーションをとるよりも、一対一の個人⇔個人として良い関係を築こうとすることがポイントです。SNSのユーザーの多くはリラックスしながら投稿を眺めて楽しもうとしています。そこにプロモーション色の強い内容を前面に出すと違和感を与えてしまうので、その日のトレンドやニュース、季節感などを取り入れながらフレンドリーなテイストで投稿するほうが目を留めてもらいやすく、好まれる傾向にあります。
SNS広告運用
多くのSNSには広告配信サービスがあるので、企業アカウント運用とは別に活用することがおすすめです。多くのSNS広告では、ターゲットの属性として年齢層・性別・居住エリア・職業などの個人情報だけでなく、趣味嗜好・興味なども細かく絞り込んで配信することができます。
SNS広告は商品を購入させる目的で配信することはもちろん、SNS上でフォロワーを増やすため、SNSキャンペーンの周知のためなど、SNSアカウント運用をする上でより大きな成果を得る目的で配信することも可能です。
SNSキャンペーン
販促や認知度向上を目的としたキャンペーンを実施しやすいこともSNSマーケティングのメリットです。キャンペーンの内容や実施方法はSNSごとの特性により異なります。
たとえば、X(旧Twitter)では企業アカウントのフォロー&指定ツイートのリツイートによって製品などが当選する抽選キャンペーンがよく実施されており、自社製品に興味を持つフォロワーの獲得に有効です。Instagramでは、製品やサービスの利用シーン画像や動画を指定のハッシュタグ付きで投稿すると抽選に応募できるキャンペーンがよく実施されています。TikTokでもハッシュタグ付き投稿キャンペーンが多く、製品を持って踊ったり振付をしたりと、10代を中心とした応募者と閲覧者にとって楽しめる内容が多いことが特徴です。
インフルエンサーマーケティング
SNS上で莫大な人数のユーザーにフォローされており、発言や行動に影響力を持つユーザーのことを「インフルエンサー」と呼びます。
インフルエンサーは、多くのSNSユーザーにとって憧れの対象でありながら、芸能人よりも身近に感じられるため、「真似したい」「同じものが欲しい」といったユーザーの消費行動を促しやすい存在です。企業はインフルエンサーをアサインして自社の製品・サービスのPRを依頼することにより、多くのユーザーに情報を拡散してもらうことができます。
また、ファッション、メイク、グルメなど、得意分野を持っているインフルエンサーも存在します。訴求したいターゲットによって適したインフルエンサーを選べば、効果的なプロモーションを行うことが可能です。
ソーシャルリスニング
ソーシャルリスニングとは、インターネット上に存在するありとあらゆる情報をチェックし、自社に関する内容のものを抽出して分析することです。SNSだけでなく、掲示板や口コミサイト、ブログや製品レビュー、ニュース記事のコメント欄などが対象となります。また、最新の書き込みはもちろん、過去の書き込みもチェックする必要があります。
ソーシャルリスニングを行うことによって、炎上リスクを招きかねない書き込みをスピーディーに検知し、適切な対策を取ることが可能です。また、自社に好意的な顧客のニーズを知ることもできます。
ソーシャルリスニングを行うためには、外部ツールの使用が必要です。おすすめのツールはQuid Monitor(旧NetBase)です。
SNSマーケティング/ソーシャルメディア分析|Quid Monitor(旧NetBase) – TDSE株式会社
SNSマーケティングを成功させるには
SNSマーケティングを成功させるための主なポイントは次の5つです。
・自社の特性に合ったSNSを選定する ・運用開始前にマニュアル整備を行う ・SNSに適したコンテンツを発信する ・定期的に効果測定を行う ・ソーシャルリスニングを行う
それぞれのポイントについて以下で解説します。
自社の特性に合ったSNSを選定する
SNSマーケティングを成功させるためには、自社の特性に合ったSNSを選ぶことが重要です。上で述べたように、SNSには多くの種類があり、特徴やメインユーザーの年齢層はそれぞれ異なります。
自社のマーケティングに最も適したSNSを選ぶためには、自社の製品の魅力を伝えるのに適した媒体であるか、見込み客の年齢層と一致するか、などのポイントをチェックすることが大切です。
例えばBtoBの企業の場合、ビジュアル性の良い写真や動画を投稿する必要があるInstagramやTikTokの運用はそもそも投稿できる素材の用意が困難となるケースも少なくありません。しかし、ビジネスユーザーが多くテキストも読まれやすいFacebookであれば成功させやすいでしょう。
運用開始前にマニュアル整備を行う
SNSマーケティングの運用を開始する前に、マニュアルをしっかりと整備することが重要です。特に、複数人でSNSアカウント運用を担当する場合は、事前に運用方針を決めておくことで統一感のある投稿を行えるようになります。
また、万が一の炎上に備えてあらかじめ運用上の禁止事項やトラブル発生時の対応フローを決めておくといった対策も欠かせません。SNSは拡散されるスピードが速く、拡散される過程で炎上リスクが増幅してしまうおそれもあるため、スピーディーかつ適切な対応が求められます。くわえて、ネットリテラシーの知見を統一するための社内教育も必要です。
SNSに適したコンテンツを発信する
SNSマーケティングを実施する際は、そのプラットフォームに適したコンテンツを発信することが成功のポイントです。そのSNSのメインユーザー層や雰囲気、カラーをあらかじめ、しっかりと把握しておきましょう。多くのユーザーに抵抗感なく受け入れてもらえることを意識して、親近感を持たれる投稿や好まれる投稿をすることが重要です。
企業としては自社の製品・サービスの認知をいち早く拡大させ、購買行動を促進させたいと思うものが、一方的にPR色の強い内容を投稿すると、SNSユーザーに敬遠されるおそれがあります。まずは、そのSNSに適したコンテンツを発信することを優先してください。
定期的に効果測定を行う
SNSマーケティングにおいては、定期的な効果測定が非常に重要です。たとえば、SNSアカウントを運用する場合は、投稿をした後はそのまま放置するのではいけません。投稿後の効果検証を行なったり、アカウントのフォロワー属性を確認したりと、SNSアカウント運用の結果を分析する必要があります。投稿内容や投稿時間などについても改善点や修正すべき点がないかを見直して、次回以降の投稿に反映していくことが大切です。
効率的に効果測定を実施するためには、投稿の結果を漠然と確認するだけでは十分ではありません。事前に定量的・定性的な目標を設定しておきましょう。定量的な目標とは一定期間に獲得するフォロワー数、インプレッション数などのことです。定量的な目標には顧客インサイトやシェアされたアカウントの傾向などがあります。
ソーシャルリスニングを行う
SNSマーケティングを成功させるためには、上で述べたソーシャルリスニングの実施が欠かせません。ソーシャルリスニングを行うことによって、トレンドの調査や競合調査、施策に対するユーザーの反応の調査などができます。また、分析内容に基づいてSNSマーケティングの最適化につなげることが可能です。
ソーシャルリスニングを実施するためには外部のSNS分析ツールを使用する必要があります。おすすめのSNS分析ツールはQuid Monitor(旧NetBase)です。
SNSマーケティング/ソーシャルメディア分析|Quid Monitor(旧NetBase) – TDSE株式会社
Quid Monitor(旧NetBase)の概要や利用するメリットについては、次でくわしく紹介します。
SNSマーケティングにおすすめのツール
企業がSNSマーケティングを実施する際は、ソーシャルリスニングを効率的に行える外部のSNS分析ツールを活用する方法が一般的です。ここでは、おすすめのSNSマーケティング・ソーシャルメディア分析ツールであるQuid Monitor(旧NetBase)について、その概要や利用するメリットを紹介します。
Quid Monitor(旧NetBase)とは
Quid Monitor(旧NetBase)は、インターネット上のデータをリアルタイムで分析し、マーケティングに活用できるデータに可視化するクラウドベースのソーシャルリスニングツールです。Quid Monitor(旧NetBase)なら、キーワードを入力するだけで、自社に関するソーシャルデータを簡単に分析できます。
Quid Monitor(旧NetBase)を活用すれば、インターネット上に投稿されたあらゆるテキストを自然言語処理(NLP)で解析し、さまざまな角度からの分析が可能です。データ収集・分析をシステムで自動化するだけでなく、専門家であるアナリストによる分析・可視化も提供します。
市場調査や競合調査、短期的なキャンペーンの効果測定、長期的なモニタリングなど、マーケティングのさまざまな施策にQuid Monitor(旧NetBase)を役立てることが可能です。
Quid Monitor(旧NetBase)を利用するメリット
SNSマーケティングにQuid Monitor(旧NetBase)を活用する主なメリットは次の4つです。
・トレンド調査ができる ・競合調査を行える ・広告やキャンペーンの効果検証に活用できる ・炎上対策になる
それぞれについて以下で解説します。
トレンド調査ができる
SNSマーケティングにおいては、最新のトレンドを調査して把握することによって、SNSの運用方針に役立てることができます。特に、投稿にトレンドを反映させたり取り入れたりすることによってユーザーの目に留まりやすくなり、拡散されやすくなることが期待できます。
ソーシャルリスニングツールのQuid Monitor(旧NetBase)を活用すれば、インターネット上のさまざまな場所から投稿を収集し、トレンドを抽出することが可能です。テキストによる投稿だけでなく画像投稿も検出できるため、ファッションや生活関連グッズ、グルメ、スポットなどのトレンドもいち早くとらえることができます。専門のSNS分析担当者が作成するレポートによって、手軽にトレンドを把握することが可能です。
競合調査を行える
マーケティングにおいては、他社との差別化を図る判断材料として競合調査が欠かせません。それは、SNSマーケティングにおいても同じです。ソーシャルリスニングは自社に関する内容を検出してチェックするだけでなく、競合調査の手段としても有用です。
Quid Monitor(旧NetBase)なら、インターネット上のあらゆる場所から文字・画像データを収集し、その内容を分析することができます。システムで自動的に取得・分析するだけではなく、経験を積んだSNS分析担当者がデータをチェックしてレポート化してくれるため、調査の結果がわかりやすいことがQuid Monitor(旧NetBase)を活用するメリットです。競合分析レポートも作成することができます。
広告やキャンペーンの効果検証に活用できる
SNSマーケティングにおいては投稿やキャンペーン、広告配信などの効果検証を続けることが重要です。とはいえ、自社内で正確な効果検証を実施することは容易ではありません。
Quid Monitor(旧NetBase)を活用すれば、SNSキャンペーンや広告を配信した際に、SNS上でどのような反応があったかを手軽に確認できるため、効果検証の一部として利用できます。X(旧Twitter)、Facebook、Instagramなど主要SNSの他、ニュースサイトやブログ、掲示場などからも書き込みを収集し、専門のSNS分析担当者がレポートを作成します。レポートの仕様も、ソーシャルリスニングの目的に応じてカスタマイズが可能です。
炎上対策になる
ソーシャルリスニングを実施すれば、炎上につながりかねない内容の投稿をすぐに検知することができ、スピーディーに適切な対応をすることができます。炎上を未然に防ぐことができれば最善ですが、万が一、炎上してしまった場合でも即座に適切な対応を取ることができれば、自社の評判を損なわずにすむケースもあります。SNSは拡散されるスピードが速いため、いかに早期に対応するかがポイントです。
Quid Monitor(旧NetBase)が搭載している定量推移機能を活用すれば、SNS上で自社に関する投稿について通常と異なる動きをリアルタイムに察知することができます。また、自社に対するリスクとなりかねない投稿を検知したらアラートメールを送信する機能もあるため、炎上発生の可能性をすぐ把握することができます。
Quid Monitor(旧NetBase)をSNSマーケティングで活用した事例
ここでは、Quid Monitor(旧NetBase)を活用してソーシャルリスニングを実施している事例を2つ紹介します。
・日本航空株式会社様の事例
・TOTO株式会社様の事例
日本航空株式会社様の事例
日本航空株式会社様では、2016年以前からネットユーザーとのコミュニケーションを重視してきましたが、頻繁なソーシャルリスニングの実施には至っておらず「ネットコミュニケーションは即時性が重要」という課題を抱えていました。そこで、2017年からはBIツールとAPIで連携が可能で、BIツール側で連動のためのコネクタが用意されている分析ツールの模索を開始します。
SNS分析サービスを提供する10社を検討した結果、最終的に絞り込んだ3社から選択したのがQuid Monitor(旧NetBase)です。比較した1社はAPI連携がオプションのため料金が高いこと、もう1社は過去データへの遡りが基本サービスに含まれておらず、オプション対応だったことがネックとなりました。Quid Monitor(旧NetBase)ならリーズナブルかつリアルタイムのデータ分析が可能なことが決めてとなったのです。
日本航空株式会社 – BI ツール連携とリアルタイムでの投稿情報の分析・即時社内共有により、全社的なソーシャルリスニング文化を醸成
TOTO株式会社様の事例
TOTO株式会社様では、もともとは国内のSNS分析ツールでソーシャルリスニングを実施していました。しかし、「TOTO」というキーワードは検索結果にノイズが混じりやすく、求めていた結果をなかなか得られなかったため、より検索精度の高いサービスを求めていました。
さまざまな国内外のSNS分析ツールがある中で、TOTO株式会社様が目的とする定性情報の収集に強いサービスとして、Quid Monitor(旧NetBase)に注目していただきました。TDSE株式会社が提供するQuid Monitor(旧NetBase)は日本語マニュアルが整備されておりサポート体制も厚いことが最終的に選ばれた決め手となりました。また、直感的に操作できる分かりやすさも実感されているそうです。今後も、検索のチューニングや確認するSNSが増えたことへの対策をTDSEと相談していきたいご意向です。
TOTO株式会社 – ソーシャルリスニングのノイズを減らし精度を高めることで効果的なSNS運用
SNSマーケティングを実施しよう
SNSはユーザー数が増加傾向にあり、マーケティング効果を得られやすいため、今後はますます必要性が高まるとみられます。SNSにはそれぞれ異なる特徴やユーザー層があるため、自社の製品・サービス訴求に合ったプラットフォームを選択することが大切です。また、SNSマーケティングを成功させるポイントを押さえながら、新たなニーズの発見や炎上リスクへの対策も欠かせません。
SNSマーケティングを成功させるためには、SNS分析ツールの活用が重要です。Quid Monitor(旧NetBase)は検索精度が高く、操作のわかりやすさやサポートの厚さで多くの企業から高評価を得ています。Quid Monitor(旧NetBase)についてより詳細に知りたい場合、下記から資料請求が可能です。
SNSマーケティング/ソーシャルメディア分析|Quid Monitor(旧NetBase) – TDSE株式会社
資料請求 | Quid Monitor(旧NetBase) – TDSE株式会社